2017年10月10日記載
アメリカの空港乗継ぎとダラス・フォートワース空港解説
ダラス・フォートワース空港の乗り継ぎについて本題に入る前に、アメリカ全土の空港における共通要素を先に抑えておこう。なお、ここで説明する乗り継ぎとは、予め、出発前に同じ予約にてスルーチェックインができているものを前提としている。別予約の場合は対象外の解説文章となっているが、この文章を読めば、予約の種類を問わず、どの程度乗り継ぎに時間が必要になりそうなのか予測することができるので参考にしてほしい。

◆共通編
アメリカへの入出国では、入国検査のみ行い出国検査は行わない国である。いわばアメリカに入国を試みる者に対しては厳重に調べるがアメリカから出ていく者に対しては放置プレー。これがアメリカ政府の基本スタンスである。

◆海外からアメリカへの入国
乗継の有無に関係なく最初に到着した空港で「入国審査」と「税関申告」を受けなければならない。

◆アメリカの飛行機に乗る時(国内線/国際線共通)
すべての乗客に対しX線検査「手荷物検査」「身体検査」を受けなければならない。

アメリカから飛行機以外(陸路で国境越え)の方法で出国する場合は無検査のまま出国することができる。搭乗時の検査目的は、飛行機の乗せる乗客全員に対しハイジャック防止のために行われる。日本のように国内線なら液体物が持ち込めるなどの国内国際線とで検査基準の差はなく、すべての行き先を問わず、飛行機利用者に対し国際基準による手荷物と身体審査を実施するのがアメリカである。

この基本を知っていれば、これから説明する多種多様なバリエーションにおけるアメリカ入出国や乗り継ぎ知識が明瞭に理解できる。

◆ESTA(エスタ)
アメリカに観光目的で入国する場合、日本人なら事前にESTA取得が義務付けされている。つまりアメリカ行きの便(アメリカで第三国に乗り継ぎ場合も含む)に観光目的で訪問する人は出発前にESTA取得が必要となっている。

◆ESTAとAPC KIOSK(自動入国審査端末)
ESTAを取得してから過去一度でもアメリカに入国経験があれば、APC KIOSKという機械が設置している入国環境が整う空港なら、機械の操作だけで入国審査を済ますことができる。これまで外国人は入国するたびに長い列に並んで、検査官から不慣れな英語でいろいろ質問を対し回答をしなければ入国できなかったが、有人による入国手続きを過去一度行えば、次回以降の入国手続きはAPC操作だけで簡単に入国することができるようになっている。

◆パスポートを更新しなければAPC KIOSKは利用可能
ESTAの有効期限は2年。前回入国から2年以上経過し新たにESTAを再申請した場合であっても、手持ちのパスポートが過去に申請したESTA情報のパスポート番号と変わっていなければ、ESTAの再取得であってもAPC端末のみで入国することができる。

APC端末は日本語対応している。私のように英語ができない者でも安心して機械操作ができるのはありがたい。またAPCで税関申告書の提出も兼ねているので、機内で配付されるアメリカ入国用税関申告書を受け取る必要もない。

◆日本からアメリカ便で他の便に乗り継ぐ時間の目安
日本からアメリカ経由を経由して別の都市(アメリカ国内外問わず)の場合に必要な乗り継ぎ時間は2時間ほど、安全を見れば3時間はみておきたい。なぜなら以下の手順を踏まなければ乗り継ぎできないからである。

(1)入国審査
(2)手荷物を受取り※
(3)税関申告
(4)手荷物を預け直し※
(5)一度、一般エリアに出る
(6)出発ロビーに移動
(7)新規に手荷物検査と身体検査

まず、外国から乗り継ぎ目的だけのアメリカ入国の場合であっても、最初に到着した空港で入国審査を受ける必要がある。もしあなたがAPC利用可能な人なら時間は短くて済むかもしれない。だが、これを読んでいる人の大半は初めてアメリカで乗り継ぐ人と思われるため、大半の方が一般レーンによる入国審査対象者と考えられる。

一般レーンの入国審査と税関申告ゲートの通過には、混雑空港の場合、最悪1時間以上並ぶこともある。更に乗り継ぎだけのアメリカ入国であっても入国審査に加え、預け荷物を一度受け取らなければらならい。他の国では当たり前の最終目的地空港までスルーのまま荷物を預けっぱなしにすることができないのがアメリカ特有のルールとなっている。(※ダラス・フォートワース空港経由でアメリカ国外への乗り継ぎの場合は省略可)

仮に入国審査がスムーズだったとしても預け手荷物を受け取るまでの待ち時間も必要だし、再度預け直しについては乗り継ぎ専用のカウンターで預けられるのですぐに済ませられるが、再度預け直した後は、公共エリアに一度出てから、再び乗り継ぎするターミナルまで移動し、改めて搭乗のために長い列に並び、改めて手荷物検査と身体検査を受けなければならない。これだけ読んでもかなりの時間を要することがおわかりになるだろう。

◆アメリカ国内線乗り継ぎで日本に帰国する場合
このケースは非常に簡単である。ターミナルから公共エリアに一切出る必要なく、出発時の空港で最終目的地である日本の空港までスルーで荷物も預かってくれため、乗り継ぎ空港で荷物を一旦受ける手間もない。つまり国内乗り継ぎ感覚で済ませることができる。

アメリカ国内線からの乗り継ぎの場合、先に書いた出国審査がないので、出発空港で手荷物と身体検査さえ終わっていれば、乗り継ぎ空港では一切検査というものを受けずに国際線であってもそのまま搭乗口まで直接移動できる。従って乗り継ぎ時間は短くて済むというわけである。個人的な感触では45分もあれば余裕である。

以上長々とアメリカの空港乗り継ぎ事情について説明した。ではダラス・フォートワース空港の場合はどうなのか。

◆ダラス・フォートワース空港は乗り継ぎ客のための空港
ダラス・フォートワース空港は、ワンワールドアライアンスのボス、アメリカン航空のハブ空港となっている。おそらくこの空港を利用する大半の客がダラスに用事があるわけではなく乗り継ぎだけに降り立つ空港である。そのため乗り継ぎをスムーズするための工夫施されている。

◆成田→ダラス→別都市への乗り継ぎ
ダラスのターミナルはメインはAからEまでの5つある。ターミナル間の移動は2通りあり、制限エリア内を巡回するSky Linkと呼ばれる電車と、一般エリア内を巡回するバスTerminal Linkがある。

日本からダラスに到着した場合は、一度入国手続きを行うため、別のターミナルへの移動も、公共エリアを走るTerminal Linkを使って移動しなければならない。このバスは段差のあるターミナル外の道路を走るためかなりゆっくり走行する。一番離れたターミナル間の移動時間の場合、バスの走行時間と待ち時間を考慮して最大30分ほど掛かることを念頭に入れておく必要がある。

つまり先に書いた(5)一度、一般エリアに出る、と(6)出発ロビーに移動において30分程度は余裕を見ておけ、というわけである。

◆アメリカ国内の別都市→ダラス→成田
この場合は、一般エリアに出る必要もないので、制限エリア内を高速に走行するSky Linkでターミナル間を移動することができる。最も時間が掛かるターミナル間でも5分で移動できる。乗り場までの移動と待ち時間を考慮しても10分もあれば十分である。従って乗り継ぎ便のターミナルが異なっていても帰国時はスムーズに移動できる。

◆アメリカ国外の都市→ダラス→成田
この場合は一旦アメリカに入国しなければならない分、国内線からの乗り継ぎに比べて時間は掛かる。但し、アメリカ国外からダラス経由で成田の場合は預け荷物をダラスで受け取らなくてもスルーで預けっぱなしすることができるITI(インターナショナル・トゥ・インターナショナル)特例であるため、手荷物の受取りは省略できる分、乗り継ぎ時間は短縮することができる。

◆アメリカ国内の都市→ダラス→アメリカ国内の都市
こちらも先に書いた「◆アメリカ国内の別都市→ダラス→成田」と全く同じである。つまりダラスから屋外に出るのと国内線乗り継ぎだけの場合と手数は全く同じである。

最後にデルタ航空の場合も付け加えておく。アメリカン航空のダラス・フォートワース同様、デルタのハブ空港であるアトランタ空港による乗り継ぎの場合もITI適用となっている。但しアトランタでITIが適用されるのは南米以外の国となっている。ダラスなら南米であってもITIが適用される模様。

本情報がこれからダラス経由で他の都市に乗り継ぎされる方にとって参考になれば幸いである。
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