2017年11月08日記載
親が死亡した後に子がしなければならないこととは?
母が亡くなってからの毎日は、日常の仕事をしつつ膨大な事後手続きを迅速且つスピーディに全力でこなしてきた。今まで経験したことのない数々の諸手続きは、いろいろ勉強になったし経験にもなった。せっかくなので、この場を使ってこれまでの行動を紹介しておきたい。

誰しも通常の順番である限り、子が親を看取り、そしてわずかだとしても親の財産を相続継承することになる。だからこそ、この経験を皆さんに知ってもらいたいと思っている。

さて、まず私の家族構成を紹介から。私の父、母、姉、そして弟である私の4人家族だった。父は昭和63年に他界し、姉は私とは連絡は取れるものの、姉と母とは5年前から絶縁状態。母の終末期は実家に母一人生活となっていた。そのため母死亡後の諸手続きは私一人ですべてで行わなければならない環境に置かれてた。

母が住んでいる場所は名古屋である。昭和45年に建てられた築48年の分譲集合住宅である。父が他界した際、母がすべて相続を行い、母名義の住居となっていた。私は高校卒業後、18歳から埼玉の某大学に入学、以後名古屋に住むことは一度もなく、定期的に名古屋に帰ってはいたものの、母とは離れた生活を送っていた。

母の様態が思わしくなく、回復の見込みが難しい状況となった今年9月以降は、来る日に備え、3つの準備をしておいた。

1つ目は葬儀屋探しである。生前時、母の希望で名古屋で葬儀をせず、伊豆にある菩提寺でのみ葬儀を希望していたため、名古屋では火葬のみ対応してくれる葬儀会社を事前に調査しておいた。病院で死亡すると、病院から数時間以内に葬儀屋はどうなっているかを確認されることから、生前の段階から事前に連絡する葬儀屋を決めておくことはとても重要な事前準備といえる。

2つ目は菩提寺への事前相談である。いざ亡くなってから慌てる前に、前もって直接自分から菩提寺に連絡することで、当日の心構えができるというものである。せっかく菩提寺があることが分かっているのなら、自分から住職と直接話をしておくと、不慣れな寺へのお布施や必要なものが何かを教えてもらうことにより、心のゆとりも生むことができる。

3つ目は、相続準備である。さしたる遺産がない場合であっても、持ち家名義が親の場合は、親死亡後は必ず相続登記をしなければならない。そのためには、前もって相続登記に必要な書類が何かを事前に調べておくことが重要である。事前に準備できるのは遺産分割協議書である。親の遺言書がない場合は、法定相続人となるものが複数人いる場は、遺産分割協議書が必須となるため、生前時から事前に書面を作成準備していくことが望ましい。

母名義の住まいが独居の場合、名古屋にある住宅は空き家状態になる。今後自分が住む予定がなく、他人に貸す運用もない場合は、通常売却する方法を取ることになる。売却するには、まずは親名義を自分名義に変更しなければ売ることすらできない。そのためにも相続登記の必要な書類をあらかじめ準備することが求められる。

以上が簡単な前置きである。

・死亡当日(1日目:9/21木)
04時30分 病院から電話、危篤連絡
06時05分 病院到着、最後の見舞い
09時52分 心肺停止
09時59分 医師による死亡確認
10時10分 親戚、会社、菩提寺への死亡電話連絡
10時15分 葬儀屋に電話連絡(小さなお葬式:火葬のみプラン20万円を利用)
10時30分 病院から死亡診断書受け取り
10時45分 退院手続きと会計
11時00分 菩提寺(伊豆)と今後の打ち合わせ
13時00分 葬儀屋が病院に到着、遺体搬送
13時20分 葬儀屋の安置室に到着
13時30分 葬儀屋と打ち合わせ、火葬手配、死亡届委任状サイン
14時30分 嫁と娘が最寄り駅に到着、迎えに行く
15時00分 葬儀屋の安置室に家族到着、親戚他母の知人も到着
17時00分 一旦解散
17時30分 名古屋自宅に移動
19時00分 親戚からの連絡により再び葬儀屋の安置室に移動
21時00分 名古屋自宅に移動
22時00分 菩提寺に母の基本的な情報をFAX送信

・2日目:9/22金
08時45分 名古屋の区役所にて母の社会保険、介護保険、身体障がい者手帳返納
10時00分 母所持の金融口座から現金引き出し
11時00分 母知人宅に迎えにいく
12時00分 葬儀屋の安置室に移動
13時30分 母を納棺(事実上の最後のお別れ)
14時00分 葬儀屋から火葬場へ出発
14時30分 火葬場到着
15時00分 火葬開始
16時20分 火葬終了、遺骨採取と納骨許可証受領
17時00分 母知人宅まで送迎
18時00分 遺骨とともに名古屋自宅へ母とともに無言の帰宅

3日目:9/23土
07時00分 名古屋実家を出発
13時30分 東京自宅に戻る(母遺骨も移動)
午後 今後の手続きのスケジュールを計画、姉と会う日程の調整、遺産分割協議書の作成

4日目:9/24日
13時00分 東京自宅を出発
17時00分 名古屋実家に到着

5日目:9/25月
08時45分 姉の居住する最寄りの区役所で姉と合流
09時00分 姉の印鑑証明書、遺産分割協議書への姉サイン受領
10時00分 名古屋の区役所、母の除籍情報が記載された最新の戸籍謄本取得
10時10分 法務局に電話連絡、登記相談予約を入れる
10時20分 自分の印鑑証明書と戸籍謄本、住民票写しを東京自宅にいる妻に取得依頼
16時00分 名古屋から静岡県沼津市役所に移動、母の除籍謄本取得
20時00分 名古屋自宅に到着

6日目:9/26火
05時00分 名古屋自宅出発
09時00分 大阪市の区役所に移動。沼津市の前の母の除籍謄本取得
12時30分 三重県伊賀市役所に移動。大阪の前の母の除籍謄本取得
15時00分 名古屋の区役所に移動。敬老パスの返納。
16時00分 名古屋自宅に戻る。昨日妻に依頼した書類の速達郵便受け取り。
16時30分 名古屋の住宅の母名義を自分名義に変更するための相続登記の書類作成開始
19時00分 相続登記に提出可能な書類を一通り完成させる

7日目:9/27水
09時00分 名古屋の法務局、登記相談を受ける
09時30分 法務局相談員から指摘あり、その場で訂正して登記申請書を提出
11時00分 名古屋自宅の集合住宅理事長と対面、家財道具処理について相談
11時30分 ダイレクトメール送付元配信中止連絡3箇所
11時40分 NTT固定電話、インターネットプロバイダ解約連絡
11時50分 母が通っていたパソコン教室退会連絡
12時00分 名古屋自宅出発
17時00分 東京自宅に戻る
17時30分 NHK解約連絡

以上が母が死亡してからの忙殺の7日間の経緯である。

9/28木~9/29金
通常出勤(都内)

9/30土~10/1日
母の兄弟関係の香典返しの手配を妻に依頼。自分は完全休養。

10/2月
法務局から電話連絡、添付された母の戸籍謄本および除籍謄本のうち、伊賀市役所で取得した除籍謄本の前の改製原戸籍謄本が不足しているの指摘。また税務計算が誤っており、収入印紙1600円不足も発覚。すぐに郵便局に行き、伊賀市役所に母の改製原戸籍の郵便請求、及び収入印紙購入。

10/5木~10/9月
母死亡後でも、当初の予定どおり、成田からアメリカ・ダラスに向け出発。
ダラスとアトランタ滞在し、すべて予定通りに9日帰国。

10/12木
伊賀市役所から郵便請求した改製原戸籍が到着。直ちに不足分の収入印紙とともに不足とされた改製原戸籍を簡易書留で名古屋の法務局へ郵送。
ドコモショップで母携帯電話解約手続き

10/14土
昨年の母宛ての年賀状を整理し、母の関係各社に死亡通知はがきを作成し送付。

10/15日
20時00分 名古屋自宅に向け、東京自宅を出発到着

10/16月
01時00分 名古屋自宅到着
08時00分 部屋片付け開始
12時00分 名古屋にある職場に出勤
18時30分 部屋片付け再開
23時00分 就寝

10/17火
名古屋にある職場に通常出勤
18時30分 部屋片付け再開
23時00分 就寝

10/18水
09時00分 名古屋の法務局で相続登記完了確認、母から私名義に正式に変更
10時30分 住宅の理事長と打ち合わせ、粗大ごみ処分支援要請
13時00分 名古屋自宅を出発
17時00分 東京自宅に到着

10/22日
伊豆にある菩提寺に移動。お墓の掃除(草むしり)と納骨のための墓石移動の事前確認。
伊豆にある花屋にて、葬式用のお花と納骨時のお花、しきみ購入の事前予約。
石屋にて、お墓の暮石に母の戒名入れの相談、戒名決定前につき事前相談のみ。

10/28土
葬式用のお供(お菓子)とお供物(果物盛り)を東京の自宅のイトーヨーカドーで購入。

10/29日
菩提寺(伊豆)にて、お葬式、初七日、四十九日をまとめて実施。あいにくの悪天候で納骨できず。納骨のみ改めて日程を再調整することとなった。葬式終了後、石屋に行き、母の戒名決定による正式手配。
ちなみに菩提寺への葬式と戒名のためのお布施の金額は25万円。塔婆代が3000円。石屋での戒名彫りは4万円だった。

10/30月
自宅にある仏壇の処分をインターネットで見つけた業者へ事前手配。処分費4万円。
不動産会社に連絡、自宅売却依頼と現地打ち合わせの調整。
粗大ごみ処分業者の見積依頼。

11/3金
03時30分 連休渋滞を回避するため東京自宅を早朝出発
08時00分 名古屋自宅に到着
13時00分 仏壇処分業者への仏壇引き渡し
15時00分 不動産会社と打ち合わせ、価格よりも時間優先による早期売却を依頼 

11/4土
10時00分 粗大ごみ処分業者の見積取得と正式手配
12時00分 リサイクル業者への家具引き渡し
15時00分 着物買い取り業者にて母の着物を売却処分
16時00分 名古屋出発
22時00分 東京自宅到着

11/6月
不動産会社より連絡、早期売却交渉完了の通知、売買契約日確定。
中部電気、東邦ガスに契約解除申し込み

今日時点における対応状況を紹介した。残す手続きは自宅の売買契約、順延した母の納骨、そして売却後に行う確定申告書の作成のみである。確定申告を除き、今月中に終了見込みである。

母他界後から行ってきた膨大な手続き、いかがだろうか。私が名古屋に住んでいたらもう少し楽に済ませらたかもしれない。

母の闘病期間から含めると、この数か月の間は、相当数東京と名古屋間を往復してきた。あともう少しである。そしてすべてが終了した時点で私が生まれ育った場所と完全なお別れを迎える。駆け足で突っ走り、ゴールを目前にしてホッとするのと同時に、帰る場所を失うことに対する切ない気持ち。実に複雑な心境である。

「さようなら実家」、「さようなら名古屋」、そして、「さようならお母さん」
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