2017年11月28日記載
実家がなくなる日、築古の集合住宅売却はいずれ困難に
私が小学生の頃から大学進学する高校生卒業まで生活とその後、母が最後に住んでいた名古屋の自宅は築48年の分譲住宅である。今から35年前の当時、築13年だった中古物件を、父名義で金融公庫から1100万円の住宅ローンを組んで購入した。

当時の家庭財政を考えると頭金を積む余裕はなかったと思われ、購入金額書類は見当たらないがおそらく「購入金額=住宅ローン借り入れ金額」と想像される。

昭和57年当時の住宅ローンの契約書を見ると金利は6.5%と書かれていた。25年ローンの返済期間で賞与返済部分を除くと、毎月の返済額は、私が平成27年時点で3180万円の借り入れ35年ローン契約での毎月の返済額と大して差がないほど、高金利時代だったことを実感する。

父は昭和63年に他界。まだ債務は残っている状態だったが、住宅ローン返済期間わずか7年にて今でいう団信によって債務はゼロとなり、事実上の父の残した遺産となった。

それから今年で28年が経過。集合住宅の管理組合がしっかり機能しており、修繕管理も定期的に行われ、築48年を経過した今でも頑丈な作りが保たれ、まだまだ継続できそうな雰囲気となっている。

だが、いくら管理が行き届いているとはいってもそこは築48年の超のつく築古物件。売却査定価格は小型自動車がなんとか購入できる程度の散々たる金額だったが、無事買い手がすぐに見つかり、先日売却手続きを完了した。明日の29日のガス料金支払いをもってすべての手続きが完了する。来月に入ったら母が持つ金融口座を完全閉鎖する予定である。

戸建てと違い、区分所有である集合住宅では、築年数が蓄積されるにつれ、売却は難しくなっていくことを実感している。土地付き戸建てなら、どんなに築年数が経過しても、土地代から建物取壊し費用を差分した金額で売却できるのに対し、集合住宅は下手したら全く買い手が全く付かない可能性もあり、状況によっては手放すことすらできずに管理費だけ払い続けるリスクを抱える可能性も考えられる。

集合住宅の毎年の固定資産税は10年前から年5万円前後でほぼ変化がなかった。専有部の評価額は下がり続けても共有部分の土地代が上がっていたからである。こうして築年数が経過していてもそれなりの金額が継続的に徴収されることを踏まえると、誰も住んでいない状態で固定資産税年5万円と毎月2万円前後の管理費は無駄でしかなく、将来売却困難のリスクを考えると価格が安くても一刻も早く手放すべきと判断をした。

私が名古屋に帰る場所は完全になくなった。育った場所に帰る場所が完全になくなったことは本当に寂しい。でもこれからは一昨年に購入した東京の自宅が唯一無比の帰る場所である。残された人生の歴史を、新たなこの地で刻んでいこうと決意した次第である。
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