2018年04月23日記載
Vits GRMN試乗、日常生活での実用性を検証してみる
先週末、GRガレージ世田谷若林に行き、Vits GRMNを試乗させてもらった。はじめてカーディーラでハイスペックなグレードの新車に試乗。とても楽しい時間だった。先に申し上げておくが写真掲載はありません。

出発前に事前にカーディーラに電話で試乗可能かを確認。予約をしてから訪問した。これまでWebサイト上からの画面でしか見ていなかった本物の車体を前に一回りチェックしてから、最初に実施したのは後部座席への試乗。

ネット上にあるGRMNの情報は走行性能ばかりであり、実際に日常生活の足として使う実用性についてほとんど触れられていない。そのため最も気になるGRMNの実用性について最初確かめてみた。GRMNは2ドア仕様のため、助手席の倒し方を実践、後部座席へ実際に乗りこんでみた。

<後部座席>
最初の印象、「2ドアは正直面倒だな」である。でも後部座席に乗り込んでさえしまえば、それなりの広さが確保されていることも確認。子供が勝手に後部ドアを開けてしまうリスクも回避でき、乗り降り以外での安全面では確保される空間だといえる。

<トランクルーム>
コルトと比べると高さに制限があり、ベビーカーを乗せるのは正直厳しい。天板を外すことができれば横幅的には乗せることはできるものの、後部座席への乗り降りと荷物スペース面ではコルトの圧勝である(笑)。

そのかわり後部座席の乗り心地だけでいえばVitsのほうが上。コルトは後部座席を前に倒して大きな荷物も載せられる構造のため、後部座席事態はライトバン車よりはマシだが所詮チープな作り。その点、融通が効かない分、Vitsのほうが長時間後部座席で過ごすには快適だと感じた。

さて走行レポート。なお、レポート基準はこれまで私が長年乗ってきたランサーエボリューションVIIIと現車であるコルトラリーアートバージョンとの比較の観点で記載しているのでご理解いただきたい。

<運転席>
座った瞬間の乗りなれたレカロシートは実にしっくりくる。ドライビングポジションも個人的にベスト。シフトレバーのショートストローク感は三菱車では味わえない感動がある。

<クラッチ>
踏み込む。重さもさることながらクラッチストロークが短いのが印象に残った。三菱車は概ねクラッチの踏み込む量は深め。そしてつながる箇所(ミートポイント)はかなり手前。ミートポイントが手前のあるのは三菱車共通でありメーカー独自の違いともいえる。その点Vitsでは踏み込んでも深さはなく、少し足を上げだけですぐに繋がるため、スポーティ走行するにはこちらのほうが優れているといえる。

クラッチの重さはコルトはもちろんのこと、ランサーエボリューションと比べても重いレベル。だが先に書いた踏み込み量が少ないので、もともと比較的重いクラッチになれているならばすぐに慣れる。長時間運転もなんら問題ないだろう。このあたりは慣れがすべてである。

<試乗コース>
お店前の世田谷通りから環七に出て目黒通り経由で一回りのコース。環七に出たあたりで若干踏み込むこともでき、また帰りのコースで住宅地の細い路地の段差のある路面を走行しサスペンションの硬さを体験させてもらう。

<加速感>
ランサーエボリューション以下、コルト以上といった感じ。コルト以上といってもターボラグの差程度である。ブーストがかかった後の加速感は、大きな差は感じない。三菱のターボ車はかなり低回転領域からもターボがかかることから日常の運転でターボラグは実感することはほとどないが、Vitsのスーパーチャージャエンジンではアクセルを踏むと低回転からすかさず立ち上がるレスポンスの良さとしてVitsが勝っているといえる。

走行したのは都内の公道試乗だから踏み込めたのは瞬間しかできない。Vitsの本来のパワートレインはもっと高回転域であることから、コルトだと5000rpm以上回しても伸びないのに対しVitsならレッドゾーンまで伸び続ける違いはあるのだろうと安易に予想できた。

<サスペンション>
サスペンションの硬さの感覚はコルトとほとんど同じ。ハードサスペンションの車に20年あまり乗り続けている感覚からすると、このぐらいのヘビーさがないと高速安定度は保てないと思っているので、不思議に安心感を得ることができた。

4速から3速に落としてエンジンブレーキ感覚もチェック。ミート感覚は初めて操作してもショックなくチェンジでき、ほどよい制動感もあり素晴らしい。ステアリングのクリック感もランサーエボリューションと同レベルであり、かつコンパクトな車体による機敏さが後押しする。

<燃費>
最後に燃費について。スタッフさんに聞いたところ、想像より悪そうな雰囲気である。メーカーから正式な数値が未公表であることを前提で、スタッフさんの推測値としてお尋ねしたところ、高速道路の定速度走行で10km/L程度ではないかとのこと。Vitsの良さは燃費と走りを兼ね備えたエンジンと想像していたがそうではなさそうである。

よく「この車に燃費を気にする車ではない的」な意見があるが、実用性を考慮する限り、燃費要素は重要である。日常的に10km/Lを切るならSTIにアドバンテージが上がる。少なくとも1.8リットルのエンジンでガソリンタンクが35リットルしか搭載していないのだから航続距離的にも最良条件で12km/Lは欲しいところである。

<総括>
こうして総合的に考えると、Vits GRMNは150台限定生産のプレミアム感だけが目立つだけであり、コルトラリーアートバージョンRがどれだけコストパフォーマンスが優れている車だったのかを痛感できる。

万が一抽選にあたったら買うことになると思うが、心の中では抽選に外れることをどこかで願っている自分がいる。抽選ではずれれば気持ちよく諦めることができる。Vits GRMNの走行性能の高さは十分に堪能することができた。この車の最大のデメリットは400万円もする価格設定に限る。一方メリットは売却時でも値崩れが少なくリセールの高さが確保されているぐらいか。

<スイスポとの比較>
最後にこの手のホットハッチで必ず取り上げられるのがスイスポについては、実際に乗ったことがないので現時点でのコメントは避けたい。自宅から比較的近いところにスイフトスポーツMTの試乗ができるカーディーラがあるようなので、GW明けに試乗を試みようと思っている。百聞は一見しかず。Vitsとコルトと自分の手で比較してみたいと思っている。
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