2018年08月08日記載
トルコリラ急落から見る日本円の将来を考えてみた
トルコリラが急落が激しい。3年前は1トルコリラ(TRY)50円前後だったが昨日時点で21円に急落。FXで外貨預金をしている人たちからの悲鳴が聞こえる。目先の高金利の誘惑と引き換えとした通貨価値の下落は国力低下を意味する。ちなみに2007年後半から2008年にかけては1TRYあたり95円だった時代もあった。

一体何が起こっているのだろうか。過去の経緯を見るかぎりアメリカの関係性と連動しているのは間違いないが、今後どう推移していくのかは誰もわからない。ただひとつだけ確かな事実は、紙幣価値が下がることは国力低下を表してる。

翻って日本はどうか。経済報道の多くは円安を歓迎している声のほうが目立つ。なぜ自国通貨価値の下落を歓迎するのか未だにさっぱり理解できない。輸出によって自国通貨額が増える単純な発想からなのか。普通に考えれば単に円の価値が下がっただけであり、内需だけの視点では儲かったように見えても実益が拡大したわけではない。

当時の日銀の目標物価上昇率2%目標のうち、原油高まで考慮した上昇目標と似た発想である。原油分の上乗せを加味することに何の意味があるのか。本来目的とする緩やかなインフレ誘導とは経済の真なる成長のためであるのに、目先の数字、しかも円の国外流出分を加味する発想は全く理解しがたい。

1ドル75円当時、多くの輸出を賄う日本企業は耐えてきた。生産拠点を海外に移すなどして海外からの多額のマネーを取り込んできた。これこそ国力パワーの源泉ではないのか。新興国が外資獲得に躍起になっているのに対し、今もなお、日本経済の円高悪、円安誘導の論調が続く経済界のプロたちの思想。円安になれば株価が上がるから歓迎するとは滑稽すやしないか。単に円の価値が下落したから円株価数値が高くなっただけである。

いまも続く金融緩和策。効果が出ていないとされるのは市場に資金が回転していないからである。ただ確実に円の量は増加しているのだから実態は円の価値は水面下で下落し続けていることは間違いないはずだ。私個人の考えとして、新興国のような悪いインフレに突然変貌する可能性も低くないと危機感を抱いている。

日本の経済は7割が内需とされるが、紛れもなく残り3割の外需によって国力を担っている。本来の企業力である通貨価値が高くても戦える体質でなければ、気づけば茹でガエル状態になりかねない。

いずれにしても個人レベルとして、円だけの現金貯金だけで資産を維持するのは老後に備える人生設計として非常に危険だと考えている。ギャンプル性の強くゼロサムゲームのFX外貨預金ではなく、誰でも手軽にそして税制優遇も受けられるiDeCoと積立NISAを使って手堅く資産運用を始めるべきである。

もちろん老後のためだからといって貯蓄だけに視点をあわせてもいけない。60歳を超えても生涯現役で稼ぎ続けられる健康体と体力を維持するよう今から準備しておきたい。

そろそろ本気に仮想通貨で資産管理を考える時代に入ったのかもしれない。日本円の安全保証はどこにもないのだから。
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