2018年09月05日記載
関空の悲劇、国際線で帰国予定者はどうなる?
関西空港KIXが本日も閉鎖。滑走路の冠水は時間の問題で解決できるが、連絡橋の損傷は深刻。すぐに復旧の目処が見えない。関空は成田に次ぐ国際線の窓口となっている。国内報道は国内線の動向が中心だが、最も深刻なのが日本に滞在中で帰国できない外国人と、現在海外にいて日本人が関空行のチケットを持っている人たちの動向である。

英語に堪能ならともかく、外国語になれていない外国人(海外にいる日本人)は慣れない異国の地で身動きの取れない状況は相当な不安に違いない。

航空会社都合による欠航や大幅な遅延は潤沢な保証が提供され代替便の手配はもちろん、宿泊代や食事券、各地までの移動代まで保証されるのに対し、天候を中心とした航空会社以外が原因による欠航や遅延は、代替便の手配以外は保証されないのが原則。他の航空会社も同じであるため代替便がすぐに手配できないのも追い打ちをかける。

カウンター前でどうにかしろとスタッフに怒鳴ったところで時間の無駄。それどころか多忙極める業務を遮る行為であり、他の旅客者に対する迷惑でしかない。

今回の関空の事象は全く他人事ではなく、もし自分が外国の地にいて帰国できない状況に陥ったとき、現地でどのように対処するべきか。出発前からトラブル発生時にどう動くべきか事前に想定してトレーニングしておくべきだと常々思う。

9月4日関空の状況を一例として、ドバイDXBから関空KIXへのフライトのケースをサンプルとして取り上げてみる。

DXB→KIX便であるEK316はドバイ現地時刻3:40に出発して17:50に関空到着する便である。9月4日の状況を振り返ってみよう。

9月4日は定刻から遅れること4時間ほど遅れて7時54分にドバイを飛びだった。おそらくエミレーツ社は今なら現地も台風が過ぎ去って問題ないと判断したのだろう。ところが北京上空までフライトした頃、関空の滑走路冠水。滑走路閉鎖となり、且つ日本の空港でダイバート先が見つからないことから急遽ドバイに引き返し10時間後に再びドバイに戻ったのだった。

乗客らは10時間も飛行機に乗りながら、本来到着する日本を眼の前にして再びドバイに引き返したのだから乗客たちの精神状態は計り知れない。ちなみに他の国際線の多くはセントレアではなく成田にダイバートする便が多かった模様だ。

目的地の関空が成田に変わっただけならまだ良い。なにせ日本に帰国できたのだから。それよりも北京上空まで来て引き返すことになったエミレーツ便搭乗者は本当に悲惨である。航空会社だって被害者だ。燃料費を無駄にしたのだから。

そうしてドバイに戻された乗客は他の便へ振替となるわけだが、当然のことながら9月5日発の乗客もいて既存の便では全員を運ぶことができない。いろいろネットで調べたところ、エミレーツはその後臨時便を出して再びドバイを飛び立ち、5日の朝午前8時45分に関空に到着したと思われる。

関空は今も閉鎖中だが、どうやら国際線の一部の代替便の着陸だけ第二滑走路を使って着陸許可を出している模様。関空から船で神戸空港のほか、連絡橋の北側の道路を使ってバスで移動できるようになった。まずは帰国でき良かった。

国内線の欠航なんてものは、国際線で帰国予定者の欠航に比べるとたいした問題ではない。国際線は台風程度では翌日レベルの遅延はあっても通常欠航しない。しかし今回は冠水に加えて連絡橋損傷によって陸路移動すらできないダブルトラブル。報道によれば1週間は続く可能性すらある。

これから関空行の便で帰国を予定している海外で待機している日本人たち。成田便への振替便をなんとか手配して帰国できることを願っている。日本にさえ戻れってこれればなんとかなるのだから。


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