2018年12月23日記載
家を買わない理由が「住宅ローン」なら考えを改めるべき
持ち家と賃貸の生涯にかかる住居費の累計額比較ではほぼ変わらないと言われている。だから住宅ローンを組んで多額の借金を抱えるリスクを取るぐらいなら賃貸のほうが良いとか、賃貸だと老後が不安だとか、どちらを選択が良いのかはそれぞれの価値観で変わる。

私の場合を例にあげて比較してみる。

○独身時代
1K 築3年30平米 月額賃料90,000円
駐車場代 25,000円
2年一回更新料 90,000円
初回契約料 5ヶ月 450,000円
2年間住んだとして1ヶ月あたりの不動産費用 137,500円/月

○結婚当初の賃貸生活
2DK 築38年35平米 月額賃料105,000円
駐車場代 25,000円
更新料なし(2年以内に退出)
初回契約料 3ヶ月 315,000円
2年間住んだとして1ヶ月あたりの不動産費用 143,125円/月

○住宅購入後の月額費用
3LDK 新築90平米 購入累計額からの平均月額支払額 126,200円
駐車場代 0円(ビルトインガレージ)
固定資産+都市計画税 160,000円
1ヶ月あたりの不動産費用 約15万円/月
参考:同等クラスを賃貸で借りると家賃18万円相当が相場となっている。

住宅購入後の月額費用計算は、頭金や各種の保険、仲介手数料など初期費用はすべて含んでの計算である。すでに頭金は支払っているため、残金分を月額換算するとローン代と税金を月割りした合計は約10万円(ローン返済額+固定資産税月額割)で賃貸時代より毎月の出費額は抑えることができている。

上記の計算にはローン前倒し返済や住宅ローン減税分は加味していない。繰り上げ返済せずに現在の変動金利のまま推移したと過程すると10年間分の住宅ローン減税の累計は255万円となり、10年後に一定の金額を繰り上げ返済すればトータル費用は上記より削減する余地があるが、ここでは計算が複雑になるので加味していない。

このように比較して考えると、費用面だけでいえば頭金などまとまったお金があるなら住宅購入のほうがその後の月額費用を自由にコントロールできる権利がある。賃貸なら手持ちの貯金がたくさんあっても月額支払額のコントールできないかわりに、万が一の震災時や新しい建物に定期的に住み替えるなど、将来の住まいの選択肢の自由が手に入る。

マイホームの購入の場合、頭金をたくさん積むことができれば残金をゆっくりローン返済計画が立てられ、毎月のコストを抑えることができるだけでなく、都心の場合は賃貸よりも居住面積の大きな家に住むことができる。賃貸で同じ居住面積規模の部屋に住むには月額費用が上振れする傾向がある。

そして比較議論において必ず出てくるのが住宅ローンについての考え方である。住宅ローンを悪の借金と捉える人が多い。

「ローンを組んでまで買いたくない。だから賃貸が良い」

はっきり言おう。ローンが悪だから賃貸を選ぶのは明らかな間違いである。

住宅ローンを受けるには強制的に火災保険に加入させられ、万が一の死亡時は団信保証もつけさせられ、住宅と土地も担保に入れさせられる。だから死亡だけでなく、三大疾病になり仕事ができない事態になれば家を売って返済する選択肢が強制的に与えられる。

もし賃貸ならどうだろう。同じ境遇になっても保証は一切ない。むしろ物件を借りる行為とお金を借りる行為は結局のところ同じリスクなのである。賃貸では安定した収入がある人にしか貸してくれない。収入が途絶えるとたちまち住まいが見つからない状況に陥るのである。

住宅ローンも賃貸も将来に対するリスクは中身は違えど、結局のところ同じなのである。ローン否定者の多くはこのことに気づいていない。もしあなたが買うか借りるかで迷っているなら、決して住宅ローンを避けるためだけの理由で「買う」選択肢を外すのはナンセンスと言わせていただこう。


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