2019年07月24日記載
「なんとなく不安・・・」技術論よりも優先する感情論
昨日の日経新聞「もっと投票しやすい環境づくりが重要」のタイトルからはじまった社説。投票率の低下に原因は平成の大合併で投票所が遠く通えない人が増えているのも原因にひとつとあった。ここまでは良かった。問題は次に書かれていた文章だ。

「インターネット経由の投票を求める声もあるが、ハッキングなどの不安があり、ただちに全面導入するのは賛同できない。」

一体、何ももってハッキング不安と書いているのだろうか。日経新聞社はネット投票はやるべきではないと取れる文章である。新聞社がこんな姿勢では、いつまでたっても昭和の時代の投票形態を令和にはいってもずっと続けることになる。

ネットがこれだけ普及した今こそ、投票もネット経由ですることを本気で検討するべきである。ネット投票が実現すれば劇的に投票率は改善されるだろう。

世間の思想に、よくわからないものはなんとなく怖いという心理がある。たとえばクレジットカードや電子マネーだ。セブンペイの事件を耳にしただけで「だから私は現金しか信用しない」などと息巻いて声高々に言う人がいる。

たしかにインターネットにはさまざまなハッキング技術が日進月歩横行している。しかし多くのセキュア通信が飛び交うネット社会で全体のうち一体どれだけ被害を被ったというのだろうか。

セブンペイにしても、被害を受けた人はセブンアンドアイからきちんと保証されている。自己負担はもちろんゼロだ。クレジットカードだって万が一の時は保証が充実している。

100%侵入されない方法論に傾くのではなく、万が一の時、きちんと保証があるかどうかなど、発想の転換も必要だ。

ITリテラシーの低い方たちがよく使うのが「それって、セキュリティ的にどうなの?」とうセリフ。具体的にどういったリスクが有るかイメージができないからこそ出てくる漠然とした不安から出てくる発言だ。

では、ひとつ具体的な事例を上げておこう。

<パターン1>
A君「そのパソコン、ウイルス対策ソフトちゃんと入れているよね?」
B子「私のパソコンはWindows10だから標準の対策ソフト入っているから平気よ」
A君「標準だけでは安心できないよ。やっぱり有料のソフト入れなきゃダメだよ」

<パターン2>
A君「会社で使う業務用ソフトは今のバージョンじゃないと動かないからWindows updateしないおいてね。アップデートすると動作が保証されないからね」
B子「はい、わかりました」

パターン1を読んでこう感じた人は多いだろう。

「当然だろ」「一体どこが問題なの?」「標準だけ良しだなんて、お前こそセキュリティ意識低すぎ」と。

きっと批判する者がわんさか出てくるだろう。では私から一つ質問したい。

私「なぜ、当然なの?」
A君「世間一般では有償ソフトを入れたほうが安心だからだよ」
私「どうして安心なの?」
A君「ネットで検索すると安全面で不十分と書いてあるからだよ」
私「どこが不十分なの?」
A君「ほら、このページ。不十分と書かれてあるよね」
私「そのページ、ウイルス対策ソフトを販売するメーカーのWebサイトだね」

はっきり言おう。一般人がプライベートで使うパソコンなんてWindows10の標準対策ソフト(Windows Defender)で十分である。世の中の商売において、あえて過剰に不安をあおって商品を買わせる商売があることを理解しておかなければならない。

そもそもウイルス対策ソフトを別途有料ソフトも入れなければならないと思う人が、なぜそうなのかときちんと回答を持ち合わせている人は稀だ。なぜなら周りそうしているからきっと正しいと思っているだけだからだ。

技術的に細かく違いを調べるとWindows Defenderでは検知できない部分もたしかに存在する。だからといって有償ソフトがあれば完璧な防衛になるのかといえば決してそんなことはない。つまり標準だろうが有償だろうが所詮50歩100歩の差でしかないのである。しかもその差によって感染する確率はどのぐらいだろうか。0.0000001%以下だ。

そもそも不要なメールを開かない、見知らぬURLをクリックしないなど基本的な操作を誤ってやってしまった場合のおける最終防壁がウイルス対策ソフトである。だから対策ソフトが検知するような操作をした時点で問題だったと反省しなければならない。

情報漏えい事故の一番の要因は、ウイルス被害ではない。メールの誤送信である。重要なファイルを誤った相手に送ってしまうなど人的ミスである。

通常のパケット通信は、内部ネットワークから外部に向けた要求パケットを送信することで、対象先から内部に通じる扉を開けてパケットが入ってくる。この原理原則すら知らない人ほど、ウイルス対策ソフトばかりに目が行き、パターン2のようなセキュリティホール対策を放置する「とうふにかずがい」のような発想がうまれる。

セキュリティ対策は、真髄を理解して対応するべきである。なんだか不安そうだから紙で投票しかないと考えるなんて、化石化した腐った発想だ。まずマスメディア側からこうした古い意識を変えていく必要があるだろう。

自動運転もすぐには普及できないとみる。なぜなら自動運転は技術発展以前に人がもつ深層心理の分厚い壁があって、打ち破れるには相当な時間が必要だからだ。

「なんとなく不安・・・」

この心理が技術論以上に感情を優先する日本人。日本からイノベーションはもう生まれないのかもしれない。

【本日(7/24朝)の株式資産】
日本航空 ▲202,000円→▲209,000円(↓)
アライドアーキテクツ ▲192,000円→▲182,000円(↑)
すかいらーくHD +14,800円→+14,600円(↓)

AT&T +1044ドル→+1028ドル(↓)
3M ▲178ドル→+110ドル(↑)
NextEra Energy +643ドル→+581ドル(↓)

【累計損益】
日本株 ▲119,464円(↓)
米国株 +7657ドル(→)


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