2019年10月10日記載
発動中の対中制裁はどこまで効いているのだろうか?
米中の閣僚級協議。もちろん今回も進展なんてあるはずがない。なぜなら米国が最も推し進めたい知的財産財産の保護に関する法改正についての要求は中国にとって絶対に受け入れられない牙城だからである。

米中の戦いは、貿易戦争ではなく覇権争いだと繰り返し述べている。中国が農作物を増やす妥協案は妥協案ではなく中国が追加関税なしで輸入したいだけでありアメリカ側の本丸要求ではない。あくまで覇権争い。つまり知的財産権の保護に関する米国からの要求を中国が飲まない限りディールはない。

中国はどうしても米国の要求が受け入れられないのは、この20年間にめまぐるしい経済発展を果たすことができた源泉として、アメリカの技術を黙って盗み、研究開発コストをほとんど掛けず生産だけを手掛けることができたため、本家アメリカより安価で同一レベルの製品を生産することができたからである。

技術盗用は中国国家において、これまでも、そしてこれからも重要なミッションとなっている。だからアメリカからの法律で制限することを受け入れてしまえば、たちまち技術盗用ができなくなってしまい、ひいては中国共産党の骨幹をも揺るがす事態となるからである。

もっと平たい表現に置き換えると、

・これからもアメリカの技術を無断で使わせてもらいます
・だから技術の無断利用を制限する法律を作れと言われても困ります
・技術盗用できなくなったら中国は国家を維持しているので絶対に嫌です

こんなところだろう。

米中協議はアメリカが主導権を握っているとはいえ、来年秋の大統領選があり、本来ならもっとドンドン押し込んでいきたいところだが、株価を絶対に下落させたくないトランプ陣営として株価を睨みながらの交渉となるだけに苦しい立場ともいえる。

一方、すでに発動済みの関税やファーウェイ規制は発動中であり、少なからず中国経済へのダメージは始まっているものの、どの程度ダメージを受けているのか数字からは経済制裁のダメージ度合いはまだ見えてこない。

米国は手を緩めることなく、ウイグル自治区の人たちの差別に関わる人物に対するビザ発行停止、監視カメラメーカー、ハイクビジョンを始めとする企業の取引中止など、新たな制裁も米中交渉とは別の時点でスタンバイしている。

したがって、交渉が平行線のままであっても、アメリカがマイナスになることはなく、間違いなく日を追うにつれ中国経済の方にダメージを与えているのは確かである。しかしマーケットの反応を見るとアメリカ優勢と受け止められていない面も見られるのは理解に苦しむところである。

どう転ぼうとも、アメリカ企業はいずれはサプライチェーンから中国を外す選択することになるのは避けようのない展開である。中国依存度の高い米国企業は、今の段階から対策を打つ必要がある。だから米中協議が決裂しようが、ディールしようが、米国有利の交渉になることに変わりはないというのが私の見解である。

今の中国は来年のトランプ落選を望んでいる。だから時間を稼いで逃げ切れることだけしか頭にないと思われる。目先の制裁が苦しくてもトランプ落選の時まで耐えしのけばなんとかなると考えているに違いない。

【本日(10/10朝)の株式資産】
すかいらーくHD +22,300円(→)
American Airlines +660ドル→+3090ドル(↑)
NextEra Energy +1267ドル→+1363ドル(↑)
AT&T +3188ドル→+3012ドル(↓)

私にとっての関心事はアメリカン航空株が上昇するのかしないのかのみである。当初はボーイング株を握りしめて腰を据えて待つ時期だったが仕方がない。米中問題は平行線が見えていても、途中経過の報道だけで株価は二転三転する。

最近はインデックス投資が盛んであるため、個別銘柄特有の動きより、全株式もしくは業界全体の銘柄が揃って株価変動することが中心となっている。だからアメリカン航空にとっても米中問題の動向次第で株価が引きづられる傾向がある。

来月には投資1周年を迎える。11月の時点では日本株は赤字でも日米通算で黒字で1周年を迎えたい。そのためにもアメリカン航空株の動向にすべてが掛かっている。さぁ、早く30ドル台へ、そして次の上昇カーブを目指そう。


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