2020年02月13日記載
痛すぎる社外品ナビメーカー、DA標準化によるトヨタの功罪
「最近の若い者は・・・」。ジェネレーションギャップはいつの時代でも存在する。ギャップはあって当然だし、むしろなかったら世代交代するほどの時間経過しても低成長時代になっている警告でもある。私の世代(40代後半)と平成生まれ世代との違いはスマートフォンの存在だ。

一番の驚きなのはPC離れである。若者がPCを使いこなせないという意味でない。プライベートでPCを使わないという意味である。静止画や動画撮影はもちろんスマホ、SNSやブログのアップロードもスマホから行う。ネット通販だってスマホで完結する。

映画を見るのもスマホ。ゲームするのもスマホ。音楽聞くのもスマホだ。もちろんそれぞれ興味のある分野になれば一眼レフで写真を撮ったり、動画編集のためにパソコンを使ったりすることもあるが、特別こだわりのない一般的な平成時代生まれ世代は、スマホですべてを完了させる。文字入力もパソコンのキーボードよりスマホから文字を入力するほうが速い子も多い。

こうした時代推移から経済活動を読み解くと、過去元気だった企業が時代の流れに応じて衰退する産業が増え続けている。

・パソコンメーカー
・家庭用ゲーム機
・コンパクトデジタルカメラ
・携帯メモリ型オーディオ(iPod)
・ステレオミニコンポオーディオ
・カーステレオ、カーナビ

元気な企業はスマホに関連するビジネスを行う企業に集中していて、スマホに置き換えられたビジネスの衰退が見えてくる。このうち、今回取り上げたいのは音楽に関連するビジネスである。

今の若者は自宅で音楽を聞く場合であってもイヤフォンで聞くスタイルだったり、音を出したとしてもスマホに接続できるチープなスピーカで満足する傾向が強い。私たち世代が主流だった自宅のラックにオーディオコンポを設置して大型スピーカから音を出して自宅で聞くスタイルを持つ若者は激減している。

記憶に新しいパイオニアの経営破綻。発端はオーディオ機器の販売不調だった。据置式オーディオが売れないため、カーナビ分野で食いつないできたが無念にも体力が途絶え、今はブランドこそ残りつつ資本は日本から外国に渡ってしまった。

唯一オーディオメーカーとして食らいついている国産ブランドはJVCケンウッドぐらいだ。そんなJVCケンウッドですら、トヨタのディスプレイオーディオ(DA)の標準化で利益の厳選だったカーオーディオ分野において崖っぷちに立たされている。

最も売れる自動車メーカートヨタが社外品ナビの排除に動き出したのは、社外品ナビを売るメーカーにとって大打撃と言わざるを得ない。

自動車メーカーからすれば、社外品が選ばれるぐらいなら車体価格でパッケージ化したほうが利益につながるとみての戦略なのだろう。

このままだと辛うじて崖っぷちながらも耐えてきた国産オーディオメーカーの息の根が止まってしまうかもしれない。トヨタによる痛すぎる国産メーカーに対する仕打ちと言っておこう。

すべての要因はスマホの存在の一言で片付けられてしまうのは寂しいが、これぞ時代の流れということなのだろう。

それでもやっぱり自宅で大きなスピーカーでハイレゾ音源とともに体で感じる音響で聞く音楽は良いものである。時代は流れても、良いものは良い。

そうやってこだわってしまうのは私がオジサンだからなのかもしれない。


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