2020年07月21日記載
JAL新卒採用停止、新卒就活は世代間不公平を如実に表す
生まれた時期によって有利不利がある。わたしが生まれた世代は第二次ベビーブーム。学校の教室不足で理科教室や音楽教室を通常クラス部屋に変更したり、学校を新設して学区割を見直したりと、急速に増加した児童対応に苦慮した時代だった。

大学数は増えないのに世代数が多いので今で言うFランクの大学ですら簡単に入れない激戦の時代だったし、卒業する直前にバブル崩壊に見舞われ、バブルで大きく間口が開いていた就職活動も一気にしぼみ、私が就職活動をしていた中小企業レベルでも早慶卒が交じるなど、トップクラスの大卒組ですら中小企業に応募する初期の就職氷河期シーズンだった。

こうして振返ると、私の世代の5~10年前の先輩たち、今で言う50~55歳世代の方たちと比べれば、恵まれない時代を過ごしてきたといっていい。

さて、今年は歴史的にも経験のない世界パンデミック時代となった。学校は休校になり、夏休み短縮して出遅れ分を取り戻すことになる。

特に影響の大きいのは今年就職活動している学生たちだ。コロナ禍を理由に次々と採用活動の縮小または採用停止になるなど、憧れていた企業のために一生懸命勉強してきた学生たちにとって、突発的に訪れた不幸である。

諸外国と異なり、日本は新卒採用で最初に入る企業がその後の人生を決まってしまうといっても過言ではない。

社会人になってから転職を繰り返しながら成功できる人も、新卒採用の時点で名のある有名企業に就職経験があるか、一握りの起業家ぐらいであり、スタートが中小企業の場合、転職を繰り返しても大抵は息詰まってしまう。日本社会は新卒採用がとても重要な人生ターニングポイントとしての位置づけとなっている。

入社したい企業ランキングで常にトップ10に入っているJAL。来年の新規採用もパイロットと障害者を除いて採用停止すると発表した。

日本は米国のように簡単に解雇することができない縛りがある。だからコスト削減するには新規採用を停止する方策がとられる。航空業界に憧れて勉強し目標にしてきた学生にとっては悲惨というほかない。

これまでのパンデミックは地域限定ばかりだった。しかし新型コロナウイルスは全世界に広がる。国際線再開の目処は全くといってほど見通しは暗い。ある日突然復活する可能性は残念ながら低い。

私は航空業界でもなんでもないし、単なる一ファンなので私生活における影響は株価下落による大損害を被っただけだ。しかし学生らにとっては、難関と言われるJALへの入社を目指し勉強を頑張っても、就職口を閉ざされてしまってはどうにもならない。新卒バッチは人生一回しか使えないからだ。

JALに限らず、ANAや外国の航空会社もすべて同じ環境である。つまり新卒で入社を目指す企業選定は航空業界以外から選択しなければならない。

正直、バブル崩壊後の就活時代よりタチが悪い。選択肢を閉ざされた学生たち。残念だけど新卒優先就活制度は世代間運が如実に現れる不公平制度なのである。
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